猫の体に、フェルトのような毛玉を見つけて驚いたことはありませんか?
このフェルト状の毛玉は、放っておくと危険です。
皮膚病やストレスの原因になることもあります。
この記事では、毛玉がフェルト状になる原因や、放置によるリスクを解説します。
さらに、正しい取り方や日常のケア方法も紹介したいと思います。
愛猫の健康を守るために、ぜひ最後まで読んでみてくださいね。
猫の毛玉がフェルト状に|放置するとどうなる?

猫の毛玉を見つけても、そのうち取れるかも、と放置してしまうことありませんか?
実はこれ、猫にとって大きな負担になることがあります。
フェルト状に固まった毛玉は、思っている以上に厄介です。
皮膚トラブルの原因に
毛玉が長時間皮膚に密着していると、その下の皮膚が蒸れてしまいます。
湿気や汚れがたまり、かゆみや赤みの原因に。
放置すれば、皮膚炎や化膿につながることもあります。
特に脇や内ももなど、こすれやすい場所は要注意です。
引っ張られて痛みを感じることも
フェルト状の毛玉は、根元の毛まで絡んでいます。
その状態で動くと皮膚が引っ張られて、痛みや違和感を感じてしまいます。
歩き方がいつもと違ったり、落ち着かない様子の原因の一つになっているかもしれません。
知らないうちに、猫にストレスを与えている可能性があるので、ケアが必要です。
自分で毛づくろいできなくなる
毛玉が大きくなると、その部分を舐められなくなります。
グルーミングできないので、清潔を保てないということも。
さらに、無理に噛んで取ろうとしてケガする場合もあります。
毛づくろいができないのは、猫にとってかなりのストレスです。
病気につながることも
固まった毛玉を飲み込んでしまい、毛球症(もうきゅうしょう)になることがあります。
嘔吐や食欲不振など、深刻な症状が出る場合があるので注意が必要ですね。
また、皮膚トラブルが悪化するようであれば、病院での処置を考えましょう。
早めに対処することが、猫の健康を守るカギです。
放置しても自然には取れません。
見つけたら、早い対処をすことにをおすすめします。
猫の毛玉がフェルト状になる原因とは?

放置しておくと、どんどん悪化してしまうのが、毛玉の厄介なところですね。
そこで、猫の毛玉がフェルト状になる原因をいつくか解説しています。
原因がわかれば、適切な対処もしやすくなると思います。
換毛期に抜け毛がたまりやすい
春や秋の換毛期には、大量の毛が自然に抜け落ちます。
グルーミングやブラッシングが足りないと、抜け毛が絡まりあって毛玉になりやすいです。
そのまま時間がたつと、圧縮されてフェルト状になります。
特に毛が長くて柔らかい猫種(ラグドール、ペルシャなど)は、毛玉ができやすい傾向があります。
毛と毛が絡まりやすく空気も通りにくいため、一度できるとすぐにフェルト化してしまいます。
グルーミングが不十分な場合
猫は本来、自分で毛づくろいをして清潔を保ちます。
でも、年齢や体調によっては、うまくグルーミングができないこともあります。
肥満や関節の痛みがある猫は、手の届かない場所に毛玉ができがちです。
静電気や湿気も影響する
空気が乾燥している季節は、静電気が発生しやすくなります。
それが原因で毛が絡まりやすくなり、毛玉につながります。
逆に梅雨時などの湿気も、毛を固まりやすくする原因に。
環境によって毛玉のリスクは大きく変わります。
服を着せることで摩擦が起こることも
冬場などに洋服を着せると、摩擦で毛がもつれることがあります。
可愛いと思っても、フェルト毛玉の原因になることもあるので注意が必要です。
猫の毛がフェルト状になるのは、日常の小さな積み重ねが原因です。
毎日のケアや環境を見直すことが、毛玉予防の第一歩になります。
猫の毛玉のフェルト状の正しい取り方・対処法

フェルトのように固まった毛玉は、無理に引っ張ったり切ったりすると危険です。
猫の皮膚はとても薄くてデリケート。
正しい方法で、やさしく取り除くことが大切です。
無理に引っ張らないことが鉄則
まずやってはいけないのは、毛玉を無理にほどこうとすること。
引っ張ると皮膚まで引っ張られて、猫が痛みを感じてしまいます。
最悪の場合皮膚が傷ついたり、炎症の原因にもなります。
専用のハサミやバリカンを使う
フェルト状に固まった毛玉は、ブラシでは取りきれないことがほとんどです。
その場合はペット用の毛玉カット専用ハサミや、安全ガード付きのペットバリカンがおすすめ。
皮膚を巻き込まないように毛玉の下に指を入れて、少しずつカットします。
不安な場合は無理せず、プロに任せましょう。
どうしても取れないときは動物病院へ
毛玉が皮膚にくっついていたり、広範囲に広がっている場合は自己処理が難しいです。
無理に取ろうとせず、動物病院やトリマーに相談しましょう。
麻酔下で安全にカットしてもらえる場合もあります。
カット後のケアも忘れずに
毛玉を取ったあとは、皮膚が敏感になっています。
必要に応じて、保湿スプレーや薬用ローションでケアを。
赤みや傷があれば、すぐに病院で診てもらいましょう。
フェルト状の毛玉は、慎重に・少しずつ取り除くのが基本です。
焦らず猫の様子を見ながら、やさしくケアしてあげてくださいね。
猫の毛玉を予防するためのケア方法

フェルト状になる前に、日ごろのケアで毛玉を予防するのがいちばんです。
ここでは、自宅でできるシンプルな予防方法をご紹介します。
毎日のブラッシングが基本
毛玉予防には、こまめなブラッシングが効果的。
特に換毛期は、1日1回を目安にしてあげましょう。
長毛種はもちろん、短毛種でも油断は禁物。
やさしく撫でるようにブラッシングして、抜け毛を減らします。
毛の絡まりやすい部分を重点的に
わきの下、内もも、首まわりなどは、毛がこすれて毛玉になりやすい場所です。
重点的にチェックして、小さなもつれも見逃さないようにしましょう。
ブラシは猫の毛質に合ったものを使う
ブラッシングの効果を高めるには、ブラシの種類も大切です。
ブラシの種類
- 長毛種:ピンブラシやスリッカーブラシ
- 短毛種:ラバーブラシやシリコンブラシ
猫が嫌がらない素材を選ぶのもポイントです。
食事やサプリで被毛ケアをサポート
毛並みや抜け毛の状態は、栄養バランスとも深く関係しています。
高たんぱくで良質なフードを与えることで、健康な皮膚と被毛を保ちやすくなります。
毛玉ケア用のフードや、オメガ3・6脂肪酸入りのサプリも有効です。
グルーミングが難しい猫にはトリミングも
高齢猫や肥満気味の猫は、自分でうまくグルーミングできないことも。
そんなときは定期的にトリマーにお願いして、部分カットしてもらうのも一つの方法です。
特に長毛種は、被毛管理がしやすくなります。
毎日のちょっとしたケアが、毛玉のない快適な生活につながります。
無理なく続けられる方法で、愛猫の毛並みを守ってあげましょう。
猫の毛玉にやさしいケアグッズの選び方

毛玉ケアを成功させるには、猫に合ったグッズを選ぶことがとても大切です。
無理に使うと猫が嫌がってしまい、ケアの時間がストレスになってしまうこともあります。
ここでは、初心者にもおすすめのアイテムをご紹介します。
肌あたりのやさしいブラシを選ぶ
まず基本はブラシです。
猫の肌はとても薄くてデリケート。
尖ったブラシや、硬すぎる素材はNGです。
おすすめブラシ
- ラバーブラシ(短毛種向け)
- スリッカーブラシ(長毛種向け)
- ピンブラシ(やさしく毛をとくのに便利)
猫が気持ちよさそうにするものを選びましょう。
毛玉カット用のハサミやバリカンも便利
フェルト状の毛玉には、専用のカット道具があると安心です。
カット道具
- 丸い先端の毛玉専用ハサミ
- 安全ガード付きのペット用バリカン
どちらも、皮膚を傷つけにくい設計がポイントです。
初めて使うときは、猫がリラックスしているときを狙いましょう。
ブラッシングスプレーで絡まりを予防
毛が細くて絡まりやすい猫には、ブラッシングスプレーが役立ちます。
スプレーすることで毛がスルッとほぐれやすくなり、静電気対策にもなります。
天然成分のものや無香料タイプなど、猫の負担が少ない商品を選びましょう。
手軽に使えるグローブタイプもおすすめ
手袋のように使える、グルーミンググローブも人気です。
撫でる感覚で毛をとれるので、ブラシ嫌いな猫にも使いやすいアイテムです。
日常のスキンシップついでにケアできます。
グッズ選びは猫が嫌がらないことが、何より大切。
お気に入りの道具を見つけて、毎日のケアを習慣にしていきましょう。
こんなときは動物病院へ!注意すべき症状とは?

毛玉は自宅でケアできることも多いですが、状態によっては動物病院での診察が必要です。
放置して悪化すると、猫の健康に深刻な影響を及ぼすことも。
以下のような症状が見られたら、早めの受診をおすすめします。
毛玉が皮膚に張りついている
フェルト状の毛玉が皮膚にぴったり張りついていたり、引っ張ると皮膚も一緒に動くようなら要注意。
無理に取ろうとすると皮膚が傷ついてしまいます。
この場合は、専門の処置が必要です。
毛玉の下に赤み・ただれ・かさぶたがある
毛玉の下が蒸れて炎症を起こすことがあります。
赤くなっていたり、ジュクジュクしている場合はすぐ受診を。
かさぶたや出血があるときも、感染リスクがあるので気を付けましょう。
猫が毛玉の部分を気にしてなめ続ける
猫が毛玉のある場所をしつこくなめたり、噛んでいるような仕草をするのは不快感や痛みのサイン。
毛玉のせいで、ストレスがたまっている可能性もあります。
早急に毛玉を取ってあげる事が大切です。
毛玉が体の広範囲にできている
自分でグルーミングできない高齢猫や病気の猫では、全身に毛玉ができてしまうことも。
こうなると、家庭でのケアは難しいです。
トリミングや麻酔処置が必要になることもあるため、早めに病院で相談しましょう。
元気・食欲がないときはすぐに相談を
毛玉のせいで元気がない、食欲が落ちているという場合はすぐに相談しましょう。
体調に影響が出ている可能性があります。
また、他の病気が隠れていることもあるため、自己判断は禁物です。
これくらい大丈夫と思わずに、少しでも異変を感じたら病院へ。
早めの対応が、猫の健康と快適な暮らしにつながります。
まとめ|猫の毛玉は放置せず、やさしくこまめにケアしよう

猫の毛玉は放っておくとフェルト状に固まり、皮膚トラブルやストレスの原因になることもあります。特に長毛種や高齢猫では、毛玉のリスクが高まります。
だからこそ、日頃の予防と早めの対処がとても大切です。
- 毎日のブラッシングで抜け毛を減らす
- 使いやすいケアグッズをそろえる
- 異変があれば迷わず病院へ相談する
この3つを意識するだけで、毛玉の悩みはぐっと減らせます。
猫が快適に過ごせるように、
やさしく、無理のないケアを心がけていきましょう。