映画化された小説おすすめ25選｜原作で味わう感動の名作

映画を観て、この物語の原作が知りたい、と思ったことはありませんか？
スクリーンの上では描ききれなかった登場人物の心の揺れや、背景にある細やかな描写。
映画では感じられなかった、新しい感動に出会えるかもしれない。

そんなときこそ手に取りたいのが、映画化された小説です。
名作映画の原作を読むと、物語の奥行きや登場人物の魅力がいっそう深まります。
この記事では、さまざまなジャンルから厳選した、映画化された小説25選を紹介します。
恋愛あり、ミステリーあり、感動作あり。
映画を観たあとに読むのも良し、原作を先に読んでから映像を楽しむのも良し。

あなたの心に残る、もうひとつの映画体験を、原作小説からはじめてみませんか？

映画化された小説おすすめ作品25選|ジャンル別

映画化された小説の魅力は、そのジャンルごとにまったく異なる表情を見せることです。
ここでは、恋愛・ミステリー・青春の3つのジャンルに分けて、名作をご紹介します。
どの作品も、映画を観てから読む、読む前に観る、どちらでも感動が倍増する作品です。

恋愛・ヒューマン系｜心が温まる感動の原作小説

人を思う気持ち、人生のやさしさ・切なさをじっくり描く、恋愛・ヒューマン系小説。
原作では登場人物の心の動きや、過去の背景まで丁寧に語られます。
ほっこりと、心が温まる作品を紹介します。

『世界の中心で、愛をさけぶ』（片山恭一）

映画の名シーンの数々が生まれた原作。
文字で読むと、さらに静かな哀しみと愛の深さが伝わります。

『そして、バトンは渡された』（瀬尾まいこ）

家族の形を描いたヒューマンドラマ。
映画では描かれなかった、母の想いが原作でより鮮明に。

『容疑者Xの献身』（東野圭吾）

恋愛とミステリーの傑作。
映画では抑えられた感情の揺れを、原作では痛いほど感じ取れます。

ミステリー・サスペンス系｜原作を読むと結末がさらに深い

ミステリー・サスペンスの映画化小説。
映像では一瞬で過ぎてしまう伏線や、真相への手がかりが原作ではしっかり描かれています。
結末を知ってから読み返すと、登場人物の言葉や行動の意味がガラリと変わる。
それが、このジャンルの楽しみです。

『白夜行』（東野圭吾）

2人の人生を20年にわたって描く壮大なサスペンス。
原作では、行間に漂う罪と愛の重さが圧倒的。

『告白』（湊かなえ）

一人称視点の構成が特徴。
映画では緊張感が際立ちますが、原作はさらに心理描写が濃く、読後の余韻が長く残ります。

『64（ロクヨン）』（横山秀夫）

捜査と報道の板挟みに苦しむ刑事の姿をリアルに描く。
原作の緻密な描写が、映画に深みを与えています。

青春・成長物語｜映像では描けない繊細な心の動き

青春・成長系の映画化小説は、登場人物の迷いや、未熟さを物語ります。
原作では、心の中の小さな葛藤や後悔まで丁寧に描かれています。
映像では語られなかった、余白を楽しむことができるのがおすすめです。

『ビリギャル』（坪田信貴）

実話をもとにした感動の成長物語。
原作では主人公のなぜ頑張れたのか、という内面がより深く描かれています。

『君の膵臓をたべたい』（住野よる）

映画では泣ける青春ドラマとして有名。
原作を読むと、彼女の言葉の意味がより鮮明に胸に刺さります。

『陽だまりの彼女』（越谷オサム）

原作小説では、主人公たちの心の変化や過去への想いがより丁寧に描かれています。
映像では語られなかった伏線の意味や、ラストの余韻を文字でじっくり味わえる一冊。

映画も小説も大ヒット作｜海外

映画の名作には、心を揺さぶる原作小説の存在があります。
原作を読むことで、より深いメッセージや登場人物の思いが見えてくるもの。
ここでは、数ある映画化作品の中から、映画も小説も高く評価された名作をご紹介します。
映画では描かれなかったシーン、原作だけのラストや視点などを描いた作品ばかりです。

『ハリー・ポッターと賢者の石』（J.K.ローリング）

映画では魔法の世界観が圧倒的。
原作では、ハリーの孤独と勇気が丁寧に描かれ、読者を成長の物語へと導いてくれます。

『ダ・ヴィンチ・コード』（ダン・ブラウン）

全世界で8000万部を超える大ベストセラー。
原作小説では、映画では省略された伏線やシンボルの意味がより詳細に描かれています。
読むほど深まる知的サスペンス。

『ドラゴン・タトゥーの女』（スティーグ・ラーソン）

北欧ミステリーの火付け役となった世界的ベストセラー。
原作の社会派要素と緻密な構成は、映画版よりもさらに鋭く重厚です。

隠れた名作原作｜知る人ぞ知る作品

ここでは、映画の印象よりも、原作の文学性が際立つ、隠れた名作をご紹介します。
静かに心に残る作品や、映画よりも原作で高い評価を受けた小説たち。
読書好きにはたまらない、掘り出し物です。

『博士の愛した数式』（小川洋子）

映画は温かい親子愛を描くが、原作では記憶と時間という哲学的テーマが深い。
静謐な余韻を残します。

『ノルウェイの森』（村上春樹）

映画では映像美が印象的。
原作では孤独・喪失・生の痛みが繊細に描かれ、より文学的な読後感があります。

『わたしを離さないで』（カズオ・イシグロ）

映画は淡く切ないトーンで描かれています。
原作はより静かで痛切な哲学的終わり方。
人が生きる意味を問う深い余韻が残り、映画以上に心に響くラストとして評価。

2024年話題になった映画原作小説

2024年は、心を動かす原作小説が数多く映画化されました。
見てもよし、読んでもよしの作品です。

『52ヘルツのクジラたち』（町田そのこ）

孤独を抱えた人々の再生を描く原作。
映画化によってより多くの共感を呼び、公開直後からSNSで大きな話題に。

『ある閉ざされた雪の山荘で』（東野圭吾）

最終オーディションという、意外な設定から始まるミステリ―。
謎めいた舞台設定に、ハラハラする東野ワールド全開の物語。

『四月になれば彼女は』（川村元気）

過去の記憶と、現在の問題に直面する主人公を描いた作品。
揺れ動く感情を、旅という舞台で表現しています。

『本心』（平野啓一郎）

AI技術による仮想空間。
現実に、すぐそばにある出来事のように、現代の課題が浮かび上がります。

『傲慢と善良』（辻村深月）

人と人を通して、人間関係の危うさに気づく。
評価とは何なのか、現代社会の盲点に気づく作品でもある。

2025年公開の注目原作

2025年も、実写映画として注目を集める原作小説が目白押しです。
公開済みも多々ありなので、ぜひ観て読んで楽しんでほしい作品です。

『国宝』（吉田修一）

歌舞伎の世界で生きることになった、主人公を描いた作品。
血筋を重んずる世界で立ち振る舞う、静かでもあり、活動的でもある作品。

『ブラック・ショーマンと名もなき町の殺人』（東野圭吾）

手品のように謎を解いていく、異色のミステリー。
エンターテイメント性もあり、映像でも小説でも充分楽しめる作品。

『俺ではない炎上』（朝倉秋成）

SNSの便利さと怖さ。
現代社会に実際に起こり得そうな物語が、興味をそそられる作品。

『爆弾』（呉勝浩）

些細なことから始まる、重大事件。
止まることなく読み進められる、ノンストップミステリー。

『遠い山並みの光』（カズオ・イシグロ）

原爆投下後の謎めいた人生の物語。
嘘に気づき始め、真実を求めて彷徨うミステリ―作品。

映画化された小説を読む魅力とは？

映画化された小説には、映像だけでは味わえない物語の深みがあります。
映画をきっかけに原作を手に取る人もいれば、原作を読んでから映画を観る人も。
同じストーリーでも、小説と映画では伝わる印象がまったく違います。

原作には、登場人物の心の揺れや背景描写が細やかに描かれています。
読者が自分の感情を重ねやすい、という魅力がありますね。
ここでは3つの視点から、小説の楽しみ方を紹介します。

原作小説だからこそ感じられる登場人物の深み

映画では、限られた上映時間の中でストーリーを描いています。
そのため、登場人物の感情や背景が省略されることがあります。

一方で、小説には登場人物の心の声が丁寧に描かれています。
彼らの葛藤や、選択の意味をより深く理解することができるのです。
映画を観て感動した人が原作を読むと、同じシーンでもまったく違った印象を受けることでしょう。

登場人物に感情移入しながら物語を読み進める体験は、小説だからこそ味わえる醍醐味です。

映画では描かれなかった背景や心理描写を味わう

映画は、映像美や音楽で感情を伝える。
その一方で、時間の制約から原作の一部がカットされることも少なくありません。
原作を読むことで、映画では省かれた背景や登場人物の思考の流れを知ることができます。
原作を読むことで、登場人物が抱える言葉にならない痛みや、選択の理由にまで想像が広がります。

映画では見えなかった、物語の余白を感じられるのが、原作を読む最大の魅力です。

映画を見る前・見た後、どちらにも楽しめる理由

映画化された小説は、読むタイミングによって感じ方が変わるのも魅力のひとつです。
映画の前に原作を読むと、物語の世界観や人物関係を理解したうえで映像を楽しめます。
一方で、映画を観たあとに原作を読むと、カメラに映らなかった登場人物の心情を補完できます。
そして、作品への理解がさらに深まるのです。

映画と小説、どちらからでも楽しめるのが映画化作品の魅力。
どちらを先に体験しても、二つを合わせることでもうひとつの感動に出会えるでしょう。

原作を先読みして映画をもっと楽しむ方法

映画化される前に原作を読むと、作品を二度楽しめます。
まず文字から登場人物の心情を想像し、映画でその感情がどのように表現されているかを確認する。
この比較体験が、映画化小説ならではの醍醐味です。

たとえば、映画を観たあとにもう一度原作を読み返してみましょう。
セリフや仕草の裏にある意味を、再発見できます。
一方で、先に原作を読むことで、映画のシーンを自分なりに思い描きながら観ることもできます。

原作本は、映画のパンフレットとは違うもうひとつの脚本。
映像の美しさと物語の奥深さ、どちらも味わいたい方は、ぜひ映画化小説を先読みしてみてください。

映画化された小説をもっと楽しむための読み方・選び方

映画化された小説を読むと、物語の世界がぐっと広がります。
同じストーリーでも、読む順番や視点を変えるだけで印象がまったく違うのが映画化小説の魅力です。ここでは、映画と原作をより深く楽しむための読み方と、選び方のコツをご紹介します。

映画を観る前に読む？後に読む？おすすめの順番

原作を先に読むか、映画を先に観るか。
これは多くの人が迷うポイントです。
先に小説を読むと、登場人物の感情や背景をじっくり味わえる。
一方、映画の展開を知ってしまう、ネタバレリスクもあります。
一方で映画を先に観れば、映像のイメージを持ったまま原作を読み進められます。
そのため、理解が深まるというメリットも。

おすすめは、映画からの原作。
映像で物語の世界観をつかんでから小説を読むと、発見が多く、読み比べの楽しさが倍増します。

自分に合ったジャンルを見つけるポイント

映画化小説といっても、ジャンルはさまざまです。
サスペンス、ヒューマンドラマ、恋愛、ファンタジーなど。
選び方を間違えると、途中で挫折してしまうことも。

まずは、自分が映画でよく観るジャンルから選ぶのがおすすめ。
また、映画の脚本家や監督のインタビューをチェック。
なぜこの小説を選んだのかを知ると、原作選びがより面白くなります。

原作と映画の両方を楽しむための読書ノートのつけ方

原作と映画の違いを比べながら読むと、物語の理解がぐっと深まります。
そこでおすすめなのが、映画化小説ノートをつけること。

ポイントは次の3つです。

このノートを続けることで、物語を味わう習慣が自然と身につきます。

まとめ｜映画化された小説は原作でもう一度感動できる

映画化された小説は、物語を二度味わえる特別な作品です。
映画では映像や音楽で感情を揺さぶられ、原作では登場人物の心の奥に触れられる。
同じストーリーなのに、表現方法が違うだけで新しい発見があるのが魅力です。

原作を読むことで、映画では描ききれなかった思いや余韻をじっくり味わえます。
セリフの裏にこんな想いが、と気づく瞬間は、まさに読書ならではの感動。

お気に入りの映画の原作を手に取ってみましょう。
スクリーンのその先にある、もうひとつの物語に出会えるはずです。
映画で心を動かされた人こそ、原作で再びその感動を深く感じてみてください。