一生に一度は読むべき本|60代女性に贈る心に残る名作小説・エッセイ・人生論 | ゆーかりブログ

一生に一度は読むべき本|60代女性に贈る心に残る名作小説・エッセイ・人生論

生活

60代という節目は、人生の歩みをふと立ち止まって振り返るタイミングかもしれません。
子育てや仕事に追われてきた日々から少し距離をとり、自分の時間を取り戻し始めるこの時期。
心の奥にある本当の自分と、向き合いたくなる方も多いのではないでしょうか。

そんな時、そっと寄り添ってくれるのが本の存在です。
人生に迷ったとき、気持ちが沈んだとき、あるいはこれからの生き方にヒントが欲しいとき…。
一冊の本が心を照らし、新たな視点を与えてくれます。

本記事では、60代女性にこそ読んでほしい、一生に一度は読むべき本を厳選しました。
名作小説から共感あふれるエッセイ、深く人生を見つめ直せる人生論まで、心に残る言葉の宝箱をお届けします。

読むタイミングによって、同じ本でも感じ方は変わります。
だからこそ、今のあなたにこそ響く一冊と出会ってほしい。
そんな思いを込めて選んだ本ばかりです。
ゆっくりとページをめくりながら、自分だけの読書時間を味わってみませんか?

一生に一度は読むべき本|60代女性の心に残る名作小説5選

60代という人生の節目に、心に静かに寄り添い、深く共感できる小説との出会いは、人生をもう一歩前へ進める力になります。
ここでは、60代の今だからこそ読みたい、心に残る名作を厳選してご紹介します。

タイトル著者ジャンル/特徴一言紹介
永遠の出口森絵都成長小説・共感・人生の肯定自分の人生を思い出しながら、“これでよかった”と思える温かな物語。
阪急電車有川浩日常・人間関係・優しさ電車で交差する人々の想いを描く連作短編集。心が軽くなる読後感。
あきない世傳 金と銀高田郁女性の成長・商い・時代小説商家に生まれた少女が逆境を越えて人生を切り開く。読後に希望が残る物語。
ツナグ辻村深月死者との再会・家族・涙「もう一度会いたい」人に会える不思議な物語。切なくも優しい一冊。
ペコロスの母に会いに行く岡野雄一介護・親子・実話・笑いと涙認知症の母との日々をユーモラスに描く、笑って泣ける実話コミック。

それぞれの作品が、どんな思いを届けてくれるのでしょうか。
ここからは、読後に心に残る余韻や共感ポイントを詳しくご紹介します。

『永遠の出口』森絵都

この作品は、自分の少女時代や家族との日々、淡い恋、人生の選択を思い出させてくれるような不思議な小説です。
主人公・紀子の人生をたどるうちに、自分の人生にもこういう瞬間があったと、心が静かにざわついてきます。
特別な出来事ではなく、何気ない日々の積み重ねが人生そのものであることを教えてくれる一冊。
読み終えたあと、自分の過去を少し優しい目で見られるようになる、そんな余韻のある作品です。

『阪急電車』有川浩

読み進めるうちに、人は人に支えられて生きているという当たり前のことを、あらためて実感させられます。
電車という限られた空間での偶然の出会いが、登場人物たちの心を少しずつ前向きに変えていくさまは、読んでいるこちらの心も明るくしてくれます。
日常に疲れたり、誰かとの関係に悩んだりしたときにそっと読みたい、心にじんわりと染み込むような優しさにあふれた物語です。

『あきない世傳 金と銀』高田郁

女性として、そして一人の人間としてどう生きるかを何度も問いながらも、ひたむきに前を向いていく主人公・幸の姿には、60代という人生の節目に強く共鳴します。
時代小説でありながらも現代女性にも響く普遍的なテーマが込められており、読むごとに自分の中の誇りや芯のようなものが静かに立ち上がってくる感覚があります。
苦難を乗り越える力や、自分の人生を信じて進む勇気をもらえるシリーズです。

『ツナグ』辻村深月

もし、もう一度だけ会えるとしたら…、という設定に、誰もが大切な人の顔を思い浮かべるはずです。亡き人と一度だけ再会できる、そんな奇跡が描かれる物語の中で、人の思いやりや後悔、そして前に進む決意が浮き彫りになります。
60代という、別れや老いを意識しやすくなる世代にとって、この本は過去との和解、感謝の再確認という面でも深く心に響く一冊です。
涙を流しながらも、読後は心が軽くなります。

『ペコロスの母に会いに行く』岡野雄一

認知症になった母との日々を描くコミックエッセイですが、そこにあるのは悲しみや苦労よりも、生きてるって、こんなにおかしくて、いとおしいんだという温かい視点です。
60代にとっては、親の介護や老いの問題が現実味を帯びてくる時期。
だからこそ、この本に出てくる笑いと涙は決して他人事ではなく、むしろ自分の物語のように感じられます。
泣きながら笑ってしまう、不思議な読後感が心に残ります。

一生に一度は読むべき本|60代女性の心に寄り添うエッセイ5選

年齢を重ねると、体や心の変化、家族との距離、自分の時間の使い方など、日々感じることも変わってきます。
そんな揺れる気持ちに、そっと寄り添ってくれるのがエッセイです。
60代の女性が共感し、励まされ、時にはクスッと笑えるような5冊を厳選しました。

タイトル著者ジャンル/特徴一言紹介
なんとかなる、なんとかする。群ようこ女性の本音・ユーモア・共感無理せず、比べず、心軽く生きるためのリアルな知恵が詰まったエッセイ。
ひとりをたのしむ 大人の流儀9伊集院静人生観・ひとり時間・思索誰とも比べない「自分だけの幸せ」を探す、大人の静かな読書時間に。
老いの福袋樋口恵子加齢・介護・ユーモア90歳の現役評論家が語る、笑って泣ける“老い”のリアルと前向きな知恵。
日日是好日森下典子季節・静けさ・暮らしの美学茶道を通して学んだ、日々を大切に生きる心。読むだけで心が整う一冊。
老いの才覚曽野綾子生き方・自立・人生の覚悟「潔く生きる」老いの哲学。背中をそっと押してくれる力強い言葉の宝庫。

ご紹介した5冊のエッセイ、思わず共感したくなる本ばかりです。
ここからはこのエッセイの読後の感想を書いています。
心がほっと軽くなるような一冊と出会えるかもしれません。

『なんとかなる、なんとかする。』群ようこ

いい意味で力を抜いて生きていいんだと思わせてくれる。
群ようこさんらしい肩の力が抜けるエッセイ。
年齢を重ねる中で、できないことが増えたり、昔ほど頑張れなくなった自分にモヤモヤしていた人にも、そんなの当たり前と笑い飛ばしてくれるようなやさしさがあります。
60代という、変化の多い時期にこそ、無理せず、背伸びせず、自分のペースでいいんだと安心できる一冊。
読みながら、どこかホッとする時間が流れていきます。

『ひとりをたのしむ 大人の流儀9』伊集院静

ひとりでいることは、寂しいことではない。
そんなメッセージが静かに胸に響いてくる一冊です。
60代になると、家族との関係や社会との距離が少しずつ変わり、ひとりの時間が増えていく中で、自分とどう向き合うかは大きなテーマになります。
この本は、強がりでも、諦めでもなく、静かに生きる力をそっと差し出してくれます。
読み終えたとき、ひとり時間が前よりも少し楽しみになる、そんな本です。

『老いの福袋』樋口恵子

90代の著者が語る老いのリアルは、笑えて、泣けて、心に残るものばかり。
老いというと、どうしても重く暗く語られがちですが、この本にはそれを明るく笑い飛ばす視点があります。
身近な小さな不便や失敗も、ちょっとした言葉の工夫で面白く変えてしまう樋口さんの文章は、まさに生きる知恵。
60代という予備軍にとって、先を明るく照らしてくれる道標のような一冊です。

『日日是好日』森下典子

一つひとつの所作、一杯のお茶、季節のうつろい。
それらに心を向けることで、人生の深みや静けさを再発見できる作品です。
日々に追われがちだった日常から少し距離を置いて、今日を味わうということの大切さに気づかされます。
60代は、若いころとは違う感性で今を感じられる時期。
この本は、そんな成熟した感覚にそっと寄り添い、自分と静かに向き合う時間をくれます。
心が整う読書です。

『老いの才覚』曽野綾子

老いに対して覚悟を持ち、潔く、美しく生きる。
そんな信念が一貫しているのがこの本の魅力です。
曽野さんの言葉は時に厳しく聞こえるかもしれません。
しかしそこには自立して生きることの尊さ、が詰まっています。
年齢を重ねてからこそ身につけたい距離感や、身の処し方に、ハッとさせられる場面も多く、60代からの生き方に一本の芯が通るような感覚が得られます。
背筋がすっと伸びる一冊です。

一生に一度は読むべき本|60代女性にすすめたい人生論・哲学書5選

自分の内側と向き合いたくなる時、そっと背中を押してくれる言葉に出会えるような人生論・哲学書5冊を厳選しました。

タイトル著者ジャンル/特徴一言紹介
老子(加島祥造 訳)老子(訳:加島祥造)東洋思想・人生哲学流れにまかせる知恵。“心の薬”のように何度も読みたい本。
置かれた場所で咲きなさい渡辺和子信仰・優しさ・生き方自分の環境を受け入れ、前向きに生きるための人生エッセイ。
人生は、楽しんだもの勝ち。中野信子脳科学・人生術・軽やかさ脳のクセを知り、幸せを感じやすくなる考え方を紹介。
人生の短さについてセネカ西洋哲学・時間論2000年前の知恵が現代にも響く。時間の使い方が変わる本。
孤独のすすめ五木寛之哲学・老い・ひとり時間孤独を否定しない、静かで深い生き方への提案。

少し難しいと、手に取るのを躊躇していましそうですが、読んでみるとスッキリ心が整います。
それぞれの本がくれる気づきや学びを、感想を通してご紹介します。
読むことで心が整い、新たな視点が生まれる一冊を、あなたにも。

『老子』加島祥造 訳

この本は、人生にゆるしや、流れを求めたくなる60代の心に、じんわり染み込んでくるような静かな哲学書です。
古典でありながら、加島祥造さんの訳はとてもやさしく、まるで詩のように読めるのが特徴。
足るを知る、争わない、自然にまかせるなど、どれも人生の後半にこそしっくりくる言葉ばかりです。
心がざわつくとき、何度でも開きたくなる、自分をゆるすための1冊。
難しいことは書いていないのに、読み終えると深く癒されます。

『置かれた場所で咲きなさい』渡辺和子

この本は、置かれた環境の中で、どうやって心穏やかに、自分らしく咲くかを教えてくれます。
シスターである著者の静かな語り口は、説教ではなく、あくまで寄り添うようなまなざし。
何かをあきらめたくなるとき、環境のせいにしたくなるとき、ここで咲くという覚悟と優しさを取り戻せます。
60代という変化の多い年代に、そっと背中を押してくれる、まさに心の処方箋のような一冊です。

『人生は、楽しんだもの勝ち。』中野信子

脳科学者である著者が語るのは、頑張るでも我慢するでもなく、うまく自分をご機嫌にする方法。
シンプルな言葉で科学の視点から人生を明るく切り取っていて、読みやすく実践的。
60代になると、幸せになるには遅すぎるのではと思うこともありますが、この本はいまの自分からでも十分楽しめると教えてくれます。
少し落ち込んだとき、人生がつまらなく感じたとき、軽やかな気持ちで読みたいポジティブな一冊です。

『人生の短さについて(心の荷物を降ろす)』セネカ

2000年前の哲学者が書いたとは思えないほど、現代人の悩みに重なるのがこの本のすごさです。
忙しさは人生の敵、本当に生きている時間はどれだけある?、という問いにドキッとさせられます。
60代の今だからこそ、人生の残り時間を意識し始めた人にとっては、強烈な気づきになるかもしれません。
読むと、時間や人間関係に対する執着がスッと軽くなる感覚があり、まさに心の荷物を降ろす読書体験です。

『孤独のすすめ』五木寛之

ひとりでいることは、悪いことじゃない。
そんな当たり前のことを、これほど自然に語ってくれる本はそう多くありません。
五木寛之さんの語りは、孤独に悩む人を慰めるでもなく、突き放すでもなく、ただそういう生き方もあると示してくれます。
60代になり、子育てや仕事が落ち着くと増えるひとりの時間。
その時間をどう味わい、どう向き合うかのヒントに満ちています。
静かで深い孤独のなかに、自分だけの幸せを見つけたい人におすすめです。

なぜ一生に一度は読むべき本が60代女性に必要なのか?

一生に一度は読むべき本と聞くと、少し大げさに感じるかもしれません。
けれど、60代という人生の節目には、これまでの歩みを見つめ直し、これからの生き方を考える機会が自然と増えていきます。
そんなとき、心に深く響く一冊との出会いが、新たな視点や希望をもたらしてくれるのです。

人生の棚おろしをしたくなる年代だから

60代は、仕事や子育てといった人生の大きな責任から少しずつ解放され、私はこれまでどう生きてきたか、これからどう生きていくか、と自分自身に向き合いたくなる時期です。
これまで積み重ねてきた経験や感情を、棚おろしするように、内省の時間が増える方も多いでしょう。
そんな心の動きに寄り添ってくれるのが、人生の機微を描いた本。
読書を通して、過去を癒し、未来に希望を見いだせることがあります。

時間にゆとりができ「読書の幸福」が戻るとき

忙しさに追われていた現役世代と比べて、60代は少しずつ自分の時間が持てるようになります。
心に余白が生まれるこの時期は、若い頃のように読書に没頭できるチャンスでもあります。
お気に入りの場所で、静かにページをめくる時間は、日常の中の小さな贅沢。
そんなゆったりとした時間の中で読む特別な一冊は、より深く心に刻まれるはずです。

心の栄養になる“言葉の力”が必要なとき

60代になると、体力の衰えや別れ、将来への不安など、これまでとは異なる悩みが増えることもあります。
そんなとき、人の心を癒し、立ち上がる力をくれるのが言葉の力です。
作家の人生観や登場人物の言葉が、自分の気持ちを代弁してくれることもあるでしょう。
本との出会いは、心の奥にたまった疲れや迷いを、静かにほどいてくれるのです。

【まとめ】一生に一度は読みたい心に残る一冊と出会う

60代は、過去と未来のあいだに立ち、自分自身を見つめ直す大切な時間。
そんなときに出会う、一生に一度は読むべき本は、ただの娯楽ではなく、人生に光を灯す伴走者のような存在になることがあります。
名作小説で涙し、エッセイで癒され、人生論で背中を押される。
読書には、これからの人生をより豊かにする力があります。
ぜひ、あなたの心にそっと寄り添ってくれる一冊を、探してみてください。

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